和歌山教会 

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異なる文化と、ひとつの食卓と

―― 教会教育館にて、小さな語らいの会が開かれています ――

この和歌山の町にも、
遠く国を離れ、働くためにやってきた若者たちやその家族が暮らしています。
彼ら・彼女たちは、言葉や制度の違いの中で暮らしながら、
日々の生活を支え合い、懸命に働いています。
今年の6月と7月、二度の集まりが持たれました。
6月29日、集まった人たちといっしょにごはんを食べ、
そのあと、海をのぞむ雑賀崎の灯台へと、風に吹かれながら歩きました。
 
7月13日には、インドの人々が
その暮らしや、宗教や、食べもの、歴史について語ってくれました。
そして、本場の香辛料をつかって
心づくしのインドカレーを作ってくださり、
集まった皆で味わいました。
その場には教会員も何人か参加してくださり、
故郷の味と日本の笑顔がひとつの食卓を囲む、
あたたかなひとときとなりました。
 
 
もちろん、キリスト教の信仰を前提とするものではありません。
説教も祈りもなく、ただ、人と人が出会い、
共に食べ、語り合う、そんな小さな時間です。
和歌山教会は、この思いを受けとめ、
教育館という場所を惜しみなく用いさせてくれました。
今まで2回とも牧師ご夫妻も参加下さいました。
 
                 
      
 
次回の集まりは、台湾・香港・中国の方々が中心になってくださいます。
食事は、日本の有志の方々が心を込めて整えてくださいます。
9月14日(日)――ひと足早く秋の風を感じながら、
12時に扉を開き、13時から会を始めます。

 

 

五十嵐高博・五十嵐悦子牧師 就任式

2025年7月21日――海の日の、澄んだ光の中で

私たちの教会は、静けさのうちに、
阿部先生の司式のもとで、
就任式を礼拝堂にてつつましく執り行いました
祈りと喜びが、まるで柔らかな風のように、
会堂いっぱいに、そっと満ちていました。
それは、あのガリラヤの岸辺に吹いていた風と、
どこか重なるようでもありました。
教会という器に、新たないのちの息吹が注がれ、
ともに歩む日々が、いま、ここから始まります。
かつて清藤先生が、和歌山城を見上げながら
「この地に遣わされた使命を思わずにはいられない」と
語られた言葉が、ふと心によみがえります。
そしていま、就任式の最後に五十嵐先生は、
「城の天守閣から城下の町を見渡したとき、
ここに遣わされたことを、あらためて深く覚えた」と
穏やかに語られました。
そのお言葉を聞いたとき、
私は、時を超えてひとつのまなざしが重なるのを感じました。
いま、五十嵐お二人のまなざしに、
清藤先生の祈りが重なり、
そしてそのまなざしをさらに深く、
聴く者としての歩みが始まろうとしています。
すべてを整え、導いてくださる主のご臨在に、
ただただ静かに、感謝をささげた一日でした。

 

4月に着任した頃は、ちょうど和歌山城の桜が見頃でした。それから散策するたびに新緑や折々の花々を楽しんでいましたが、もう紫陽花の季節が終わりました。時の経過をとても早く感じています。和歌山城の天守に登って東西南北を見渡すと、和歌山市を一望することができました。「わたしは言っておく。目を上げて畑を見るがよい。色づいて刈り入れを待っている。…あなたがたが自分では労苦しなかったものを刈り入れるために、わたしはあなたがたを遣わした」という主イエスの御言葉を思い浮かべました。(ヨハネによる福音書4章35~38節)豊かな実りを待ち望みながら、神さまに遣わされたこの土地で、皆さまとご一緒に、主と主の教会にお仕えしたいと願っています。よろしくお願いいたします。 (五十嵐 高博)        
                 

 

 

🌿光に導かれて──新しい牧師を迎えて

「光あれ」と語られた神のみ言葉が、
そっと、わたしたちの教会にも吹き渡ったようでした。

長く続いた、無牧の時。
日々の礼拝には変わらぬ祈りが捧げられていましたが、
その祈りの奥に、言葉にならない静けさが横たわっていました。
神さまがどこか遠くに感じられるような、
そんな夕暮れのような時が、わたしたちの教会を包んでいたのです。
けれど、その静寂の中にも、
見えないところで、神の御手は働いておられました。
そして、2025年の春。
五十嵐高博牧師と、五十嵐悦子牧師が、
そっと、わたしたちの群れの中に遣わされてきてくださいました。

 
 







私たちの教会は、所属する日本基督教団とともに、
2024年能登半島地震により甚大な被害を受けた教会と地域社会の再建支援に取り組んでいます。

大地が裂け、住まいが失われ、人々の祈りの場である教会堂もまた倒壊し、あるいは損傷しました。
けれども、預言者エゼキエルが幻に見たように、
神殿の敷居の下から湧き出た水が東へと流れ、あらゆる地を潤したように、
いま、私たちはこの地に再び命の泉が湧きいずることを信じ、祈り求めています。

このたび、日本基督教団は「能登半島地震教会等再建支援募金」を開始しました。
目標額は七千万円。
皆さまの祈りと共に、心からの献金のご協力をお願い申し上げます。

わずかな献げ物であっても、
それは、絶望の淵にある誰かにとって、生きる力となり、
新たな希望への灯となるでしょう。

どうか、主の愛に押し出されるままに、
ともにこの再建の業にあずかりましょう。
私たち一人ひとりの手の中に、命の水はすでに託されています。